2009年04月29日
歴史あるクラシックホテル『奈良ホテル』(宿泊編)
歴史あるクラシックホテル『奈良ホテル』(宿泊編)

2009年に「創業100周年」を迎える老舗ホテル『奈良ホテル』さんへ取材に伺ってきました。今回は、後編となる「宿泊編」です(前編は「日帰り利用編」です)。
夜の奈良ホテルさんも雰囲気あります!
今回、私は奈良ホテルさんへ初めて宿泊させていただきました。
これだけの建物ともなると、昼間に見るのも楽しいものですが、夜の雰囲気も素晴しいんですよね!昼間の賑わいが嘘のように静まり返り、本当に映画か舞台のセットの中に立っているかのようでした。
奈良ホテルさんを形容する際に、「奈良ホテルに宿泊することが旅の目的」というお客さまも多いということですが、この雰囲気の中に身を置いてみると、決してそれが誇張ではないことが実感できます。

夜の奈良ホテルさん。近隣にお住まいの方は、なかなか宿泊する機会もないかもしれませんが、夜は夜でしっとりと落ち着いていて、思わず館内を散策してみたくなるような雰囲気があるんです!

玄関から入ってすぐの大階段から見上げたところ。昼間の賑わいが嘘のように静かで、建物の細部までがしっとりとして見えます

奈良ホテルさんの玄関部分。向かって左手にある「鳥居付きマントルピース」が面白いですね。設計者の辰野金吾が、ドイツと日本の和洋折衷である本館を象徴してデザインしたものなのだそうです

玄関の吹き抜け部分も、夜に見るとさらに落ち着いた風情があります。まるで、今にも舞踏会でも始まりそうだと思いませんか?

ロビー「桜の間」も、夜はこの通り。窓の外には、満開の桜がライトアップされていて、現実とは思えないような美しさです
いつか行きたい大人の酒場「ザ・バー」
玄関を入った突き当りには、「ザ・バー」が営業しています。残念ながらこの夜は利用しませんでしたが、大正時代のサロンのような雰囲気の中で飲むお酒は、さぞ美味しいことでしょう!
決して料金がお安いとは言いませんが、他のホテルと比べて高いというものでもありませんし、テーブルチャージもありません。こんなレトロなムードの中で、知識豊富なバーテンダーさんを相手にお酒を飲む。そんな体験は、奈良ホテルさん以外ではできるものではありません。
また、「シガー(葉巻)」が用意されているだけではなく、シガーアドバイザーまでいらっしゃるそうですので、これでさらにレトロ気分を盛り上げてみるのもいいですね!

夜の「ザ・バー」。ものすごく紳士の雰囲気が漂ってきます。カクテルやウィスキーが1杯1,000円少々からいただけますので、ホテルのバーとしては、それほどお高いものではありません

「ザ・バー」の店内の様子(ただし、これは昼間です)。こんなところで飲むお酒は美味しいでしょうね!ちなみに、以前はここは図書室として使われていたのだそうです。そんな歴史を思いながら、ぜひグラスを傾けてみてください

ここまでの高級バーですから、シガー(1,000円~)も用意されています。普段は紙巻タバコ専門の方も、こんなところに来たら葉巻をくゆらせるのもいいかもしれませんね!
古くて新しい!お部屋も最高の雰囲気です
この日は、本館の「230号室」に宿泊させていただきました。
ほとんどの部屋にマントルピースの意匠があり(現在は使用されていません)、和洋折衷のモダンな照明や天井、クラシックな雰囲気のある鏡台など、期待していたとおりのモダンな雰囲気です。
迎賓館として使用されていたホテルですので、以前は何部屋かの続きの間だったのだそうですが、その扉を塞いだあとなどもあり、部屋の隅々から長い歴史が感じられました。
終戦後には、米軍に接収された歴史まであるホテルですし、これまでにも何度も修繕が必要となったこともあった中、あえて当時の趣きを残すことで「オンリーワン」のホテルとして存在感を増しているのですから素晴しいですね。
しかし、決してクラシックなだけではなく、LANケーブルを繋げばインターネットに接続できますし、薄型の大画面テレビも完備されています。伝統的な良さを損なわないように、しっかりと利便性も確保されているところはさすがですね。
内装の素晴しさに驚き、窓からの景色に驚き、本当に色んな意味で「宿泊して良かった!」と思える貴重な体験になりました。

今回、私たちが宿泊させていただいた「230号室」。まずは伝統の重みをヒシヒシと感じられる内装に、とにかく感動します。そして、それを損なわないように、近代的な設備も取り入れられていることに改めて感動します!

お部屋の中にも、奈良ホテルさんのシンボル「マントルピース(暖炉)」が。大正3年にスチーム暖房に切り替わったため、現在は使用されておらず、煙突はもうありません。また、部屋によって微妙に形が違うのだとか

クラシカルな椅子とテーブルと照明。しかし、このテーブルには引き出しがあり、そこにはLANケーブルなどが収納されています。つまり、これだけクラシックなホテルですが、各部屋にインターネット回線が通じているんですからスゴイことです!

230号室の照明器具。和洋折衷スタイルで、レトロなデザインがいいですね。これもいくつかのデザインがあるそうですので、ぜひ他のお部屋も見てみたくなりますね

奈良ホテルさんの洗面まわりの様子。とてもシンプルで清潔です。100年前の創業当時は、コネクティング使用が主流だったため、各部屋にシャワー施設などは無く、後から設置されました

翌朝の窓からの眺め。素晴しい建物と満開の桜を見ると、もうこれだけで「宿泊しただけの価値はあった!」と思ってしまいそうです(笑)
「朝食」で朝から気分が盛り上がってきます
ホテルに宿泊した時、最も楽しみなものといえば「朝食」でしょう!
この日は「茶粥(ちゃがゆ)」と、洋食の「フレンチトースト」をいただきましたが、どちらもハッとするほど美味しいものでした。
最近では、バイキング形式となっているホテルも多く、好きなものを好きなだけ食べられると人気です。しかし、奈良ホテルさんでは、それとは全く別のアプローチで朝食を楽しませてくれます。奈良にある伝統的なホテルならではの朝食が味わえて、朝から観光気分が盛り上がってくるようですね!

宿泊先での楽しみは朝食でしょう。和・洋・茶粥の3種類の中から「茶粥」をいただきました。茶粥は、ほうじ茶のものをよく見かけますが、朝は目覚めにすっきりと、あえてカフェインが多い緑茶を使用しているのだそうです。細やかな気遣いですね

コチラは朝食の洋食コース。パンのタイプが選べるのですが、特に美味しいという評判を聞いていた「フレンチトースト」をいただきました。オムレツといい、どちらも本当に美味しかったです!
時間ギリギリまで楽しみたいホテルです
せっかく奈良ホテルさんに宿泊したら、朝のホテル内も散策してみてください。まだ静かな時間帯に歩いてみると、クラシックな建物の一角に明るい朝日が差し込む様子が美しかったり、細部に至るまで手の込んだ調度品の素晴しさが、よりいっそう見えてきます。
11時のチェックアウトの時間がやってくるまで、じっくりとそのムードを満喫したくなるホテルですね。文化財クラスの素晴しい空間で過ごせる貴重な時間を満喫してください!

奈良ホテルさんに宿泊したら、ぜひ館内の色んなところを歩いてみてください。こんな洋館らしく、どことなく古い学校のような雰囲気が感じられたり、全く飽きることがありません!

ホテルの廊下に設置してあった「つるはし」。何か緊急の際に、客室の扉を壊すために設置してあるのだそうです!ただし、創業以来、まだ一度も使用されたことはないのだとか

ホテルの各所で見かける「スチーム暖房」。マントルピースに代わって、大正時代から使用されているのだそうです。どれも非常に美しい彫刻が施されていて、色合いも金色がかったものなど、様々なタイプがありました

晴れた朝には、廊下から外へ出て、敷地内を軽くお散歩してみるのもいいかもしれません。この歴史的な建造物を色んな角度から楽しめますし、奈良の風情が感じられるでしょう

奈良ホテルさんは、春と秋の観光シーズンに最も混雑するそうです。しかし、ホテルからこれだけの見事な桜が見られるのですから、早めに予約を入れて、桜の季節に来てみたくなるのも当然かもしれませんね
ご協力ありがとうございました!

今回の取材にご対応くださいました、奈良ホテル企画部の寺本様。ホテルに関する知識が驚くほど豊富で、全ての質問に丁寧にお答えいただきました。ありがとうございました!
■前編はこちら
歴史あるクラシックホテル『奈良ホテル』(日帰り利用編)
奈良ホテル

基本データ
- 住所:〒630-8301 奈良県奈良市高畑町1096
- 電話:0742-26-3300
- ホームページ:http://www.narahotel.co.jp/
- ご予約ページ:http://www.narahotel.co.jp/stay/index.html
- イベント情報など:草枕 -kusamakura-
宿泊料金
- スタンダードツイン(本館):28,875円~
- シングル(新館):18,480円
- スタンダードツイン(新館):33,495円など
- その他、季節ごとに各種宿泊プランあり
※「本館」は全室禁煙です。喫煙室をご希望の方は「新館」をご予約ください
アクセスなど
- 電車:JR「奈良駅」よりタクシーで約8分。近鉄「奈良駅」よりタクシーで約5分
- お車:西名阪自動車道「天理IC」より約15分
- 駐車場:無料駐車場「150台分」有
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備考など
- 奈良ホテルさんには併設のチャペルもあり、年間に何組ものカップルが挙式を挙げられているそうです。各種挙式プランもありますので、奈良らしい雰囲気満点のブライダルをご希望の方はぜひどうぞ!
- 2009年10月17日の「創業100周年」に向けて、様々な記念イベントが予定されています。ホームページでチェックしてみてください。
- 売店では、メインダイニングルーム三笠のビーフカレーを缶詰にした「奈良ホテルビーフカレー(クラシック)」(735円)が販売されています。話題となっている品ですので、お土産にどうぞ







