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2009年04月29日

歴史あるクラシックホテル『奈良ホテル』(日帰り利用編)

歴史あるクラシックホテル『奈良ホテル』(日帰り利用編)


奈良ホテル@奈良市高畑

2009年に「創業100周年」を迎える老舗ホテル『奈良ホテル』さんへ取材に伺ってきました。「日帰り利用編」と「宿泊編」の2回分に分けて掲載します。

長い歴史を感じるクラシックホテル



奈良ホテルさんは、明治42年(1909年)に「関西の迎賓館」として創業した老舗ホテルで、2009年10月に「100周年」を迎えます。客室数は「129室」あり、皇族の方々や各国の賓客もご宿泊なさっているほどの格式高いホテルです。

また、海外からの著名人が奈良に訪れた際に宿泊されることも多く、これまでにも幾多の要人はもちろん、アインシュタイン博士、チャールズ・チャップリン、ヘレン・ケラー、オードリー・ヘップバーンなど、名だたる方々が訪れているのです。

もちろん、その外観からして、古い歴史を感じさてくれる重厚なもの。明治・大正期の日本を代表する建築家であり、東京駅や日銀本店の設計者として知られる「辰野金吾氏」の作品です。和洋折衷のクラシックな建物は、見ているだけで心が落ち着いてくるようです。

奈良ホテル@奈良市高畑-01
「奈良で最も有名なホテル」と言っても過言ではない『奈良ホテル』さん。1909年創業で、2009年秋に100周年を迎えます。建物はほぼ創業当初のままで、とても落ち着いた風情ですね



奈良ホテル@奈良市高畑-02
奈良ホテルさんの客室部分。屋根の上を見ると、ホテルとしては珍しい「鴟尾(しび)」や、当時あったシャワールームの湯気を逃がすための「湯殿」が見えたりと、長い歴史を感じさせてくれます



奈良ホテル@奈良市高畑-03
青空に映える桜!この日はほぼ満開でした。奈良ホテルの敷地内には、ソメイヨシノの他に、八重桜、奈良八重桜などが植わっていて、それらが順番に開花していくのだとか。長い期間、桜が楽しめるようになっています




館内は映画か舞台のセットのよう!



玄関から中に入ると、ドアマンの方が入口の扉を開けてくれます。そして、目の前には、まるで映画のセットのような、古めかしくも豪華な「大階段」が!赤絨毯が敷き詰められた館内に足を踏み入れるだけで、やや緊張してしまうかもしれません。

しかし、意外と知られていないことですが、奈良ホテルさんは宿泊客以外でも、館内に立ち入っても問題ないのだそうです。

もちろん、他のお客さまの邪魔になるような行為は慎まなくてはいけませんが、堂々と館内に入って、素晴しい建物や調度品の数々を自由に見ることができるというのですから、これは嬉しいことですよね。

特に、地元の方ほど「奈良ホテルに入ったことが無い」という方も多いと思いますが、ぜひ気軽に立ち寄って、奈良の貴重な文化を感じてみるのも面白いでしょう。素晴しい絵画などが、まるで美しい美術館のように多数展示されていますので、館内を歩いてみるだけでも十分に楽しめると思います。

特に、春の桜の季節になると、敷地内で見事な桜が咲き誇るだけではなく、館内のレトロなガラス窓を通してみることで、また違った奈良の春の景色が味わえますよ。

奈良ホテル@奈良市高畑-04
奈良ホテルさんのフロント。クラシックな時計と金庫は必見です



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本館玄関を抜けてすぐの、高さ9メートルある吹き抜けから。珍しい和風のシャンデリアと、立派な絵画。この絵は「高畑サロン」で活躍していた不二木阿古の「鷺娘」という作品です



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これは、池田寒山「片岡山の飢人に施衣」という作品。奈良ホテルさんは収蔵している美術品が際立って多く、館内を見て周っても全く飽きることがありません。「美術館のようなホテル」と呼ばれることもあるそうです



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玄関ホール上の手すりにある「擬宝珠(ぎぼし)」。橋の欄干に使われることはあっても、こんな場所にあるのは珍しいでしょう。以前は鉄製でしたが、戦時中に鉄を供出したため、現在は奈良の「赤膚焼」のものが使用されているそうです



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奈良ホテルさんの階段には、赤い絨毯が敷いてありますが、止め具もかなり面白いですね。絨毯はお客様のためのものという考え方から、かつては従業員の方は端の木の部分を歩いていたのだとか



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奈良ホテルさんでは、他のお客様の邪魔にならないようにさえすれば、宿泊客以外でも館内を自由に拝観できます。こんな落ち着いた廊下の様子も誰でも見られるんです!



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廊下の窓からの眺め。敷地内には桜の木が多く、春は特に美しい光景が見られます。窓に歪みがありますが、これは創業当時のものがそのまま残っているため。100年の歴史を経た貴重なガラス窓なのです!



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窓から隣接する「荒池」方面を眺めたところ。クラシックな窓枠まで含めて、美しい絵画のようですね




ロビー「桜の間」も誰でも利用できます



本館の玄関を入ってすぐ右手にあるのが、ロビー「桜の間」です。とてもクラシックな雰囲気が味わえるスペースですが、こちらも誰でも利用できますので、奈良散策の途中に立ち寄ってみてもいいですね。

格天井と和風シャンデリアを見るだけでも十分に雰囲気を感じられますが、奈良ホテルさんのシンボルともなっている「マントルピース(暖炉)」や、見事な音色を奏でる「平成の大時計」など、見どころは豊富です。

また、2009年の「100周年記念企画」の一環として、大正11年にアインシュタイン博士が実際に弾いたハリントン社製のピアノが、大阪市の「交通科学博物館」から64年ぶりの里帰りをしており、当時と全く同じ場所に展示してあります。ホテルが積み上げてきた長い歴史が感じられるようですね。

奈良ホテル@奈良市高畑-09
玄関を入ってすぐにあるロビー「桜の間」。とても雰囲気のあるロビーで見るもの全てが面白い!ぜひ一度拝観にきてみてください



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100周年記念企画として、奈良ホテルさんへ里帰り中の「アインシュタイン博士が弾いたピアノ」。ハリントン社製で、足の部分には、所有者であった鉄道省をモチーフにした「動輪」の飾り彫りが。お隣の「暖炉」も奈良ホテルを象徴する調度品です



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向かって右手が「平成の大時計」。今上天皇のご即位の際に、お祝いの意を込めて設置したのだそうです。左手に見えるのが、奈良ホテルで亡命生活を送っていた元フィリピン大統領の「ホセ・ラウレル氏」の胸像。よく「創業者の方ですか?」と聞かれるそうですが、全く違います(笑)



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ロビーには、こんな専用の将棋台が(囲碁台もありました)!こんな優雅なものが現存しているというだけで楽しくなりますね!



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ロビーの和風シャンデリア。天井は檜製の「折り上げ格天井」という様式です。奈良ホテルさんは、天井の高さはどこも約4メートルと、ゆったりと贅沢に作られています




ティーラウンジでゆったりと紅茶をどうぞ



ロビー奥にある「ティーラウンジ」では、クラシックな雰囲気の中で、ゆったりとお茶をいただけます。

特に有名なのは、ドイツのロンネフェルト社製の「紅茶」です。同社は、1823年に設立されたドイツの最高級老舗ブランドで、ロンネフェルト社があるドイツ北部と同じ軟水の国・日本では、最高の条件でこの紅茶が味わえるのだとか。また、奈良市内でロンネフェルト社の紅茶が味わえるのは、奈良ホテルさんのみなのだそうです。

また、ティーラウンジからの眺めが素晴しいんですよね。この日は、満開の桜を眺められただけではなく、どこからか鹿がやってきて、地面に散った桜の花びらを一生懸命に食べている姿まで見ることができました。鹿が現れるのは、それほど珍しいことではないそうですので、運が良ければ、鹿を見ながら美味しいお茶がいただけるかもしれません。

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本館1階にある「ティーラウンジ」の様子。椅子やテーブルの、クラシックでモダンな雰囲気が素晴しいですね!美しいお庭を眺めながら、ゆったりとお茶をいただけます



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ティーラウンジに隣接した「BAR」スペース。夜にはお酒を楽しむ大人の空間になりますが、昼間はここでお茶をいただくこともできます。格式の高さが感じられますね



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季節によって内容が変わるケーキ類は、単品で「635円」、ケーキセットでは「1,501円~」(いずれもサービス料・消費税込み)。グラスシャンパンやお抹茶とのセットもあるそうです!



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窓際の一等席で、ケーキセットをいただきました。ケーキやコーヒーが美味しいのはもちろんですが、この雰囲気と窓からの景色が素晴しいんです!ゆったりと贅沢な時間が過ごせます



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ティーラウンジからはこの眺め!桜の季節が最高ですが、その他の季節にも奈良らしい穏やかな風情が味わえます



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ティーラウンジからは鹿の姿も!池のほとりを歩いて、よく姿を現すそうです。奈良公園内にある奈良ホテルさんならではで、どこか現実離れしたような光景ですね!



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季節の良い時期には、こんな景色のよいテラス席がオススメです。欄干が神社風に赤く塗られているのは、奈良ホテルさんが米軍に接収されていた際に、進駐軍からの指示によるものなのだそうです



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ドイツのロンネフェルト社製の「スリーピングポット」。3段階に傾きを変えられる独特のポットで、ダージリン・アールグレイをオーダーすると、同社製の紅茶がこのポットでサーブされるそうです




レストランも意外と気軽に利用できます



奈良ホテルさんでは、とても豪奢な雰囲気のメインダイニングルーム「三笠」で食事をすることもできます。

コチラも素晴しい内装で、抜けるように高い格天井の下に、優雅な調度品の数々が配置されています。窓際の席からは、興福寺の五重塔がはっきりと見え、改めてその贅沢さを感じずにはいられません。

ご用意いただいたのは、「青衣(しょうえ)の昼餉(ひるげ)」というランチコース。撮影のため、特別にコース料理を全品一気に並べていただいたため、やや騒々しい感じに写っていますが、どれも素晴しいですね。手の届く範囲内での大きな贅沢、という感じでしょうか。

なお、奈良ホテルさんのレストランでは、ドレスコード(服装の規程)は設けていないため、どんな服装をしていても利用できるそうです(ただし、あまりにもラフな格好をしていくと、やや浮いてしまって恥ずかしいかもしれません)。

バシッと正装で着ている方がいらっしゃる一方では、奈良散策の途中で食事に立ち寄ったらしい中高年グループのお客さまもいらっしゃいましたので、そういった意味でも、思っている以上に使いやすいレストランなのかもしれませんね。

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メインダイニングルーム「三笠」。窓からは興福寺の五重塔が見渡せる、素晴しい眺望です!こんなところで食事できるなんて、忘れられない体験になることでしょう



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今回のランチコースのお値段は「4,042円」(サービス料・消費税込み)でした。撮影のため、コース料理の全てを一気に並べていただきましたが、通常はもちろん順番に出てきますのでご安心ください(笑)



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ランチコースの写真をもう一枚。とてつもなく高級そうに見えますが、お食事の際に服装の制限などはありませんので、奈良散策の途中でも気軽に立ち寄れます。この日も、ウォーキング姿の中高年の方々が会食を楽しむ姿が見受けられました



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お肉コースのメインディッシュ「ステーキ クレームレフォール マデラソース」。上質なお肉に、西洋ワサビとポルトガル産マディラ酒のソースが添えてあります



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コチラは、お魚コースのメインディッシュ「鱸と金目鯛 ホタテ貝柱ポワレ バジルソース ブールブラン」。サッパリとした魚にコクがあるソースが絡みます!彩りも鮮やかで、思わず見とれてしまいますね!



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デザートは日替わりとなりますが、この日は「イチゴのムース」をいただきました。甘いものはそれほど得意ではない方でも、サッパリと美味しくいただけるでしょう。コースの最初から最後まで、とにかく驚きの連続でした!



■後編はこちら
歴史あるクラシックホテル『奈良ホテル』(宿泊編)

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奈良ホテル


奈良ホテル@奈良市高畑

基本データ

  • 住所:〒630-8301 奈良県奈良市高畑町1096
  • 電話:0742-26-3300



宿泊料金

  • スタンダードツイン(本館):28,875円~
  • シングル(新館):18,480円
  • スタンダードツイン(新館):33,495円など
  • その他、季節ごとに各種宿泊プランあり

※「本館」は全室禁煙です。喫煙室をご希望の方は「新館」をご予約ください

アクセスなど

  • 電車:JR「奈良駅」よりタクシーで約8分。近鉄「奈良駅」よりタクシーで約5分
  • お車:西名阪自動車道「天理IC」より約15分


  • 駐車場:無料駐車場「150台分」有


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備考など

  • 奈良ホテルさんには併設のチャペルもあり、年間に何組ものカップルが挙式を挙げられているそうです。各種挙式プランもありますので、奈良らしい雰囲気満点のブライダルをご希望の方はぜひどうぞ!
  • 2009年10月17日の「創業100周年」に向けて、様々な記念イベントが予定されています。ホームページでチェックしてみてください。
  • 売店では、メインダイニングルーム三笠のビーフカレーを缶詰にした「奈良ホテルビーフカレー(クラシック)」(735円)が販売されています。話題となっている品ですので、お土産にどうぞ


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Posted by ナラ咲く企画2組 at 23:16 │奈良市